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コロナウイルス関連

コロナ軽症者への治療は

東京では既に医療崩壊が起きて、在宅酸素が足りないという恐ろしい状況に陥っています。自宅療養者も増えており、酸素吸入が必要な人に対するデキサメタゾンも流通制限が入るかもしれないという情報もあります。
広島県でも300人を本日超えるとのことです。第5派は若い人が多く、軽症者も多いのが特徴です。自宅療養者が広島でも増えるかもしれません。
私たち開業医ができることは、自宅療養者の訪問診療と健康管理です。
軽症者~中等症へ現在できる治療を記載しておきます。

・軽症者
酸素飽和度も落ちておらず、発熱や咽頭痛、咳などの風邪症状のみの時には対症療法となります。解熱剤、咳止めが中心です。
抗体カクテル療法が有効なため、在宅や外来で使用したいのですが現状では厚労省が許可していないため使用できません。
この時期にデカドロンなどのステロイドは逆に状態を悪化させることがあるため、処方を求めないようにしましょう。数日経過して中等症に病状が進行する患者さんがいます。

・中等症
酸素飽和度が落ちてきて、90%前半になってくると酸素吸入が必要です。この時期にはデキサメタゾンの内服が有効になってきます。6mgの投与を行います。

これ以上進行するようであれば、原則入院管理を必要とします。

広島でも感染患者が増えれば東京のように中等症、場合によっては重症でも入院できない、搬送してもらえないということが起きるかもしれません。

感染対策をして、少しでも症状があれば検査を受けるようにしてください。

2021.08.18 |

コロナ陽性者と接触したかも、、、

世羅町でコロナ陽性患者が出たことでこの数日に問い合わせが増えています。
広島県内でもかなり増えてきていますし、福山・尾道・三原でも毎日陽性者が出ているのでどこでもらってきてもおかしくないかと思います。

・コロナ陽性者と接触したかもしれないんだけど、どうすれば良いのか、、、
→症状がなければ慌てず、接触したかもしれない日から何日経過したかカウントしてください。
・同じ職場なんだけど、、、
→濃厚接触者であれば、検査が陰性でもひとまず5-10日は自主隔離してください。
・職場で市販のPCRで陰性と出てるんだけど、仕事を継続して良いのか、、、
→市販のPCR検査キットを鵜のみにすると危険です。

以下に理由をお示しするので見てください。

これまでほとんど世羅に流入していなかったので再度、デルタ株も含めて復習しましょう。

①潜伏期間

コロナウイルスが体内に入ってから増殖して発症するまでの、いわゆる潜伏期間ですが最長で14日間程度と言われていますが、最近の報告だと5日くらいが多いとのことです。デルタ株になるとウイルス増殖速度が速いとされ、3日に縮まります。

②症状
上の表でMild-Moderate Illnessとあるのが酸素などが不要の軽症者になります。80%がここになると言われますが、ワクチン接種が広まっている地域ではこの割合はもっと多いと考えられます。この時期に有効な治療が抗体カクテル療法になります。東京や福岡ではホテル療法者でも使用可能になったようです。有効とされる重症リスクのある陽性者が出たときには外来で速やかに投与できるように裾野をさらに広げてほしいです。それだけでも安全な自宅療養ができるようになります。

以上のことから、接触したかもしれない日を思い返し、14日以上経過しているようであれば感染していないと考えてもらって大丈夫です。
ワクチン接種していたりすると無症状のこともあります。職場からどうしても検査をして欲しいと言われたりした場合には接触してから10日程度経過してから検査するのが確実と思います。

検査ですが、市販されているPCRキットや抗原検査で行うのは辞めてください。検査精度が不明であったり、適切に検体採取されていない可能性があります。
当院でも市販のPCRで陰性だったから大丈夫と思っていた。。。と言われる患者さんが散見されます。安さに飛びついて検査に走ると、トータルで見ると医療機関での適切な検査よりも費用がかかります。

2021.08.17 |

コロナ検査

当院の検査ですが、抗原迅速検査、PCRと揃えております。
お盆休み中に世羅町でコロナ陽性者が出たことでPCR検査数が予想以上に増えたことと、試薬供給会社のお盆休みが重なってしまいました。
19日の木曜日に入荷予定ですが、それまでは外注検査と院内検査を並行して行わせていただきます。そのため患者さんによっては結果報告が当日ではなく翌日になってしまいます。

ご迷惑をおかけしますが、ご了承ください。

19日以降には通常体制に戻るため、当日結果報告が可能になります。

2021.08.17 |

コロナウイルスの治療

都市圏では収集がつかなくなっているコロナウイルス感染拡大です。5類相当にするだの、抗体カクテル療法を推奨するだの、ワクチン接種をさらに拡大するだの連日メディアが取り上げています。厚生労働省の新型コロナウイルス感染症診療の手引きという資料があり、そちらにかなり詳しく載っているので現在の各治療方法の立ち位置を確認しようと思います。

まず症状です。

意外と下痢や腹痛などの症状もあるんです。

重症化のリスク因子です。この表は抗体カクテル療法の適応を考える際にも重要になってきます。

治療のまとめになります。軽症、中等症などがどの程度のものなのかも参考に張り付けておきます。

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中等症1でも自宅療養だとかなりしんどいです。

中和抗体薬というのがカクテル療法のことです。軽症~中等症1でかつ重症化リスク因子に当てはまる人が適応になっています。ただし、診断されてから8日間以内の投与が原則です。8日たつと重症化してしまうことも多いのでできれば軽症で診断がついたと同時に投与するのが良いのでしょう。だけど、現状では入院しないと打てないという縛りがあり、かつ投与する施設も限られています。中和抗体は診療所や在宅で投与できるようにして欲しいです。点滴だけでなく、皮下注射でも有効なことが分かってきています。

イベルメクチンやアビガンが載ってない!と思われる方もいると思います。この手引きに記載されていない大きな理由は効果があるかどうかはっきりとしたデータが不足しているからとなっています。イベルメクチンに関しては論文捏造があったり、効果が全くないという報告も効果があるという論文と同等にたくさんあります。イベルメクチンを処方するのを辞めなさいという気はありませんが、特効薬で絶対に効くというには時期尚早だと考えています。

2021.08.12 |

妊婦へのコロナワクチン

以前に妊婦へのコロナワクチンの記事を書いたと思うのですが、産婦人科学会などからも声明が出ていたので簡単に記載します。

①妊婦への接種は可能です。
②妊婦は重症化リスクの1つでもあるので、接種が推奨されています。
③流産リスクは高くなっていません。
④胎児への影響も現在のところ認められていません。

となっています。
Microsoft Word – 確定HP一般向け_COVID-19ワクチン0616最終.docx (jsog.or.jp)

それでも、不安を抱えることは当たり前と思います。ただでさえ、多くの妊婦さんは食べるものなどにも気を付けて出産まで過ごします。

日本だけでなく、アメリカでも妊婦さんのワクチン接種は22%にとどまっているようです。アメリカの周産期学会からも7月30日付ですべての妊婦さんへのワクチンを強く推奨します!という発表がなされています。
ACOG and SMFM Recommend COVID-19 Vaccination for Pregnant Individuals | ACOG

現在、これまでなかったコロナウイルス(デルタ株)の広がりを見せています。ワクチン接種をすれば、かからなくなるわけではないですが、重症化リスクを減らし、胎児を守ることにつながる可能性が高いです。怖がるばかりでなく、接種を推奨するサイトも覗いてみてください。

2021.08.03 |