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がん治療Q&A

子宮頸がん新薬

またまた、子宮頸がんに関しての新薬の情報がNEJMに掲載されていました。

CemiplimabというのはPD-L1抗体のようです。
キイトルーダがもうすぐ日本でも承認されそうという噂は聞いていますが、2つめの免疫チェックポイント阻害薬となりそうです。

子宮頸がんはプラチナ製剤+パクリタキセルで病状進行してしまうと、それ以外の治療がなかなかありません。

今回は1次治療終了後にCemiplimabを投与されての成績が掲載されています。

これが生存率のグラフになっています。黄色い線がCemiplimabの使用群です。これまでの抗がん剤治療と比較して上に来ている=長生きできている人が多いということです。頸がんには扁平上皮癌と腺癌がありますが、どちらのタイプでも同様に良好な成績が得られています。

PD-L1抗体薬なので、PD-L1が多い腫瘍のほうが良く効くことが想定されるのですが、1%以上発現していると良く効いていますが、残念ながら<1%だとこれまでの抗がん剤治療と同様の効果にとどまっております。

PD-L1>1%の症例で承認されるようになるのでしょうか?一日でも早く、選択肢が増える治療が患者さんに届くことが望ましいです。

2022.02.13 | がん治療Q&A