がん治療Q&A
投与時間で効果が変わる抗がん剤
最初に思ったのは、よくこんなの思いついて調べたな。。。でした。

免疫応答にはサーカディアンリズムが関係していることが研究で分かってきており、免疫チェックポイント阻害薬も投与時間によって、反応性が変わってくるのではないか?という仮説に対する調査だったようです。もともと、ワクチンも午前中に接種した方が抗体産生の反応が強いという報告があったようです。
8年間もかけて、悪性黒色腫の患者さんの治療効果、投与時間などを調べています。
その結果、午前と午後の早い時間帯に免疫チェックポイント阻害薬を投与された患者さんのほうが全生存期間が長かったことがわかりました。特に16時30分以降に20%以上の免疫チェックポイント阻害薬を投与された患者さんでは全死因死亡リスクが31%も高かったとのことでした。
免疫チェックポイント阻害薬を含め抗がん剤は午前中にして、殺細胞薬や分子標的薬を午後にもってくるような流れになっていくのでしょうか???
こういった研究論文って面白いですよね。とても大事なことだと思います。
2021.12.12 | がん治療Q&A