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糖尿病薬と心不全

コロナ感染が下火になってきたので、あんまりお知らせに書くことがないなと思っていたのですが、最近の治療薬のトピックを書きます。

糖尿病治療薬にSGLT-2阻害薬というのがあります。尿から糖分を出すことで血糖値を下げてしまおうと作られた薬です。

でも、この薬は最近になって糖尿病がない心不全患者さんにもとてもいい薬になる可能性があることが分かってきています。

糖尿病が長引くと血管が固くなり、心筋梗塞や脳梗塞を引き起こすことは良く知られています。心筋梗塞が起こることで心臓の動きが悪くなり、動いたりすると息苦しくなったり、肺に水がたまって入院することになります。

エンパグリフロジン(ジャディアンス)という糖尿病薬があるのですが、これを糖尿病がない患者さんに投与しても低血糖はほとんど起こすことはなく、心不全による入院が20%程度も減少することが分かりました 「EMPEROR-Preserved試験」 。なぜ心臓に良く効くのかは(私には)はっきり分かりません。でも、そのような結果が出ているので、今後は糖尿病+心不全リスクのあり、入院歴のある患者さんには積極的に使用していこうと思っています。

2021.10.20 |

10月

早いもので今年もあと3か月となりました。広島から総理大臣が生まれ、緊急事態宣言も解除されて心機一転で残りの3か月を乗り切ります。

今回は医療情報ではなく私(瀬尾卓司)のことに関して書かせていただきます。

最近、患者さんからよくいただく質問に「専門は何ですか?」があります。
この質問の扁桃には非常に困ることがあります。

持っている専門医資格でいうと、①内科、②家庭医、③薬物療法専門医になります。家庭医と薬物療法専門医は初めて耳にする人もいるのではないでしょうか?

家庭医は臓器や疾患にとらわれず、地域・家族・患者さんの一生にわたってかかわっていく医師になります。そのため、私は患者さんからこんな状態ですが診察してくれますか?と言われたら基本的には断りません。(明らかに緊急疾患で総合病院に紹介した方がいい患者さんはすぐに搬送してもらいます。)

新生児から小児、思春期、妊婦、検診異常、骨折、外傷、更年期、老年期の各ステージの基本的な疾患には対応しています。

そんな、なんでも診れるような家庭医ですが、医師の中には得手・不得手が出てきます。私が得意としており、専門医に紹介しなくても当院で治療をほぼ完結できる領域が、消化器領域(内視鏡)と関節リウマチになります。逆に不得手の領域は神経疾患となります。脳梗塞や出血のフォローなどはできますが、神経難病疾患(パーキンソン病など)は身体所見をとるのが難しく、専門医に頼ることが多いです。

薬物療法専門医は「抗がん剤治療~緩和領域の専門医」と私は伝えています。通常は大きな病院にしかいませんが、私は地域で活躍できる抗がん剤治療などの相談・治療ができる開業医を目指してきました。ほかの薬物療法専門医の先生方からは、総合病院でやるべきと苦言をいただくことも多くありますが、かかりつけ医ががん治療をできることで楽になる患者さんたちはたくさんいます。ただ、副作用などが出現したときなどには入院が必要となるため、バックアップ病院があるうえで治療を行うのを原則としています。

高齢者の化学療法などは、総合病院の専門医よりも、家庭環境や価値観などを共有している家庭医のほうが適切な治療に結び付けられることがあると考えられます。

開業するから内科疾患を見ないといけない、開業しても得意なのはこの臓器です。というのではなく、得意・不得意はありながらも全てを診るために研鑽を積んできました。

最初の質問に戻るのですが、専門はなんですかと聞かれると非常に困りますが、皆さんの困っていることに対しては何でも相談に乗れる専門医です。と答えるようにしています。

2021.10.02 |

ワクチンの接種証明

海外渡航される方から「ワクチンの接種証明をどうしたらいいのか?」と質問を受けることがあります。

厚生労働省にワクチン接種証明書の申し込み方が載っています。

海外渡航用の新型コロナワクチン接種証明書について|厚生労働省 (mhlw.go.jp)

発行までにどれくらい時間がかかるのかが分からないので、渡航が決まり次第m申し込みしたほうがよさそうです。

ワクチンの接種券に日本語がないため、ワクチン接種していることをとりあえず、英語表記で記載した書類を当院で作成することは可能です。

どこまでの証明になるかはその国々での判断になると思われます。あくまで説明補助の文書と考えてください。

質問やご希望の方は問い合わせフォームからお問い合わせください。

2021.09.22 |

今年のインフルエンザ、、、

昨年は新型コロナウイルス流行、ステイホームなどのためにインフルエンザが世界的に流行しませんでした。

具合の悪い人のイラスト(男性)

今年も昨年並みの流行であるのであれば、インフルエンザが問題になる可能性は非常に低いという予想も立ちます。

ただ、今の政府の方針などを見ると10月以降に新型コロナウイルスワクチン接種済みの人たちなどの行動制限は緩和していく方針のようなので昨年のようなステイホームはなさそうです。そして、夏の小児科でのRSウイルス流行を鑑みると、昨年流行が抑えられてインフルエンザに暴露された人が少ない分、RSウイルスのように流行する可能性もあります。

正直、予測が全くたちません。インフルエンザウイルスワクチンなのですが、今年は製造数が限られているようです。

できれば、毎年のように可能な限り打っていただいたほうが良いと思います。最悪のことを考えると基礎疾患があるかたは打っておくことを推奨します。

6カ月から8歳でこれまでインフルエンザワクチン接種をしたことがない場合 or 昨年ワクチンを打っていない場合には4週おいて2回接種となります。昨年も打っている場合には1回接種で構いません。

コロナウイルスワクチン接種もしばらく継続しないといけないため、今年は受付窓口で予約とする方針といたしました。当日の受付はできない可能性があるためご了承ください。

2021.09.10 |

デルタ(δ)ウイルス

JAMAに簡単なδ株のまとめがあったので紹介します。

従来の株と比較しても60%程度感染率が高い。
アメリカでもデルタ株の感染者数は増え続けており、徐々にではあるが入院者数・死亡者数も増えてきている、
16歳以上の1回目のワクチン接種が90%以上済んでいるアイスランドでも徐々に感染者数が増えている。ただし、アイスランドでは重症者・死亡者数増加の報告は(今のところ)ない。
ワクチン接種は、重症化を防ぐというのには効果を発揮していると推測される。

デルタ株を抑え込むのは非常に難しい課題だと思います。

ただ、1年以上世界中で蓄積されてきた基本的な新型コロナウイルスへのエビデンスもあります。今後もデルタ株以外の変異株との闘いもあります。そのためにも現在エビデンスがあることから基本的に行い、そのうえで新たなエビデンスを構築していく必要性があると思います。

2021.08.19 |