問い合わせ・相談
オンライン診療

お知らせ

  1. 瀬尾医院
  2. お知らせ
  3. 10月

10月

早いもので今年もあと3か月となりました。広島から総理大臣が生まれ、緊急事態宣言も解除されて心機一転で残りの3か月を乗り切ります。

今回は医療情報ではなく私(瀬尾卓司)のことに関して書かせていただきます。

最近、患者さんからよくいただく質問に「専門は何ですか?」があります。
この質問の扁桃には非常に困ることがあります。

持っている専門医資格でいうと、①内科、②家庭医、③薬物療法専門医になります。家庭医と薬物療法専門医は初めて耳にする人もいるのではないでしょうか?

家庭医は臓器や疾患にとらわれず、地域・家族・患者さんの一生にわたってかかわっていく医師になります。そのため、私は患者さんからこんな状態ですが診察してくれますか?と言われたら基本的には断りません。(明らかに緊急疾患で総合病院に紹介した方がいい患者さんはすぐに搬送してもらいます。)

新生児から小児、思春期、妊婦、検診異常、骨折、外傷、更年期、老年期の各ステージの基本的な疾患には対応しています。

そんな、なんでも診れるような家庭医ですが、医師の中には得手・不得手が出てきます。私が得意としており、専門医に紹介しなくても当院で治療をほぼ完結できる領域が、消化器領域(内視鏡)と関節リウマチになります。逆に不得手の領域は神経疾患となります。脳梗塞や出血のフォローなどはできますが、神経難病疾患(パーキンソン病など)は身体所見をとるのが難しく、専門医に頼ることが多いです。

薬物療法専門医は「抗がん剤治療~緩和領域の専門医」と私は伝えています。通常は大きな病院にしかいませんが、私は地域で活躍できる抗がん剤治療などの相談・治療ができる開業医を目指してきました。ほかの薬物療法専門医の先生方からは、総合病院でやるべきと苦言をいただくことも多くありますが、かかりつけ医ががん治療をできることで楽になる患者さんたちはたくさんいます。ただ、副作用などが出現したときなどには入院が必要となるため、バックアップ病院があるうえで治療を行うのを原則としています。

高齢者の化学療法などは、総合病院の専門医よりも、家庭環境や価値観などを共有している家庭医のほうが適切な治療に結び付けられることがあると考えられます。

開業するから内科疾患を見ないといけない、開業しても得意なのはこの臓器です。というのではなく、得意・不得意はありながらも全てを診るために研鑽を積んできました。

最初の質問に戻るのですが、専門はなんですかと聞かれると非常に困りますが、皆さんの困っていることに対しては何でも相談に乗れる専門医です。と答えるようにしています。

2021.10.02 |