ワクチン後の抗体検査
コロナワクチン後の抗体検査
ワクチン接種が進むにつれて、皆さんが疑問に考えることの一つが“抗体はできたのか?” だと思います。
先日、海外で先んじてコロナワクチンを接種した患者様から抗体検査を受けたいと連絡があり、自費になりますが検査をいたしました。私自身も非常に興味を持ち、結果を待ちました。結果は陽性となっており、コロナ抗体が産生されていることが確認できました。患者様にお伝えしたところ、
「自宅でできる検査キットでは陰性だった。同時期に接種した同僚は他の医療機関で検査したところ抗体検査が陰性だった。」
と言われました。
ワクチンと抗体検査の関係について調べてみました。
アメリカのCDCではコロナワクチン接種後の抗体検査での確認に関しては推奨しないとありました。理由は以下の通りです。
・コロナウイルスが体の中に入ると、様々な抗体が作られます。S蛋白に対応するS抗体、ヌクレオシドに対応するN抗体など、コロナウイルス抗体といっても様々です。検査キット、検査会社によりどの抗体を検査するかが異なります。例えば、アボットジャパンが測定するのはN抗体、シーメンスが測定するのはS抗体といった具合です。
では、ワクチンで産生される抗体は一般的にはS抗体となります。N抗体を調べる会社の検査を行っても陽性とはなりません。すべての抗体検査でワクチンの効果が測定できるわけではないのでCDCは推奨しない。
とのことでした。ファイザー社製ワクチンの2回目を3週間前に打ち終えた自分の検査もしてみました。その結果、抗体が付いていたことが確認できました。当院で行っている抗体検査はファイザー社製ワクチンに対応していることが想定されます。
疑問に思っている患者様も多いと思いますので、情報として掲載させていただきました。
2021.05.07 | コロナウイルス関連